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兎、波を走る。

2023.07.31
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- Souryu
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酷暑。と言う言葉がぴったりの毎日。皆様いかがお過ごしでしょうか?

 

さて、そんな、私の近況‥タイトルの兎、波を走る。とは。

近頃、時間に余裕が出来コロナも若干落ち着きまして、いろいろな観劇に行かせて頂いております私‥。

 

この度、一度観たいと思っておりました日本演劇界の奇才、野田秀樹さん原作、演出の舞台。NODAMAPを観に行く事が出来まして、その舞台のタイトルであります。

今回は、謎の”兎”役に高橋一生さん。

“アリス”という娘役に多部未華子さん。

そして、アリスの母役に松たか子さん。

なんとも豪華なキャストです❗

 

舞台は波の向こうからやって来たであろう”兎”の不条理~と言う台詞から始まり、アリスという娘を探す母。

つぶれそうな遊園地を舞台に進んでいきます。

 

‥これは、不思議の国のアリス。をモチーフにしたのか?と思う展開‥

 

現実と空想の世界を、多彩な役者さんの演技と台詞、舞台セットで紡がれていきます。

しかし、冒頭の”不条理”とは?兎とは?

 

お母さんは、アリスに手が届きそうで届かない。気持ちでは繋がっているのに‥

 

現実と空想、過去と現在を織り混ぜながら物語は後半へ‥

 

 

徐々に、事実が明らかになっていく。

 

 

謎の”兎”は、特殊訓練を受けた海の向こうの工作員。

そして、アリスとは、連れ去られた女の子‥。

 

‥不思議の国のアリス。ではなく、私達が知る‥異国の工作員による、あの話がモチーフになっていました。

そして、最期の台詞には、やはり”不条理”と言う言葉が。

 

野田秀樹さんはこう書き記していました。

私達がなんとか力を貸してあげたくても、どうにもならない。

不条理極まりない事実。

 

こうした現実に向き合い、立ち向かっている人が居ることを忘れず、私達は日々どう生きるべきなのか。

 

全身で演じている役者さんに拍手を贈りながら、涙が止まりませんでした。

 

改めて、今の毎日が当たり前にある訳ではない。‥不条理。という言葉を深読みして考えてしまうと‥難しいなぁ‥と。

 

今の自分が出来る精一杯で、毎日を生きよう。と思いました。

 

しかし、野田さんご自身も舞台に立っていらしゃいましたが、60代と思えない躍動感❕そして、天才とはこういう人の事なのか‥と、只ただ、感服でした。

 

観られて幸せです。素晴らしい時間でした。

 

 

  • 草流    井荻      長谷部優美